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精神的な絆(二)

 
「精神的な絆」を読まれても、まだ抽象的に感じられたと思います。主従関係にある男女の思いを言葉にするのはもともと限界があるからです。

そこで主従関係の本質である(と私が考える)「精神的な絆」がどんなものか具体的な例をお伝えしたいと思います。

もう随分前に、アメリカの主従関係を扱うサイトで読んだケースです。

男性は50代、女性は30代後半くらいの主従カップルの話だったかと記憶しています。二人が主従の関係を結んだ頃にはすでに男性は持病(それが何だったか忘れました)を抱えていたのですが、そのことは女性がその男性を主(マスター)として仕える妨げにはならなかったようです。

二人は主従契約を結んだわけですが、同居し、女性は出かける場合でもすべて男性の許可を求めなければならないとか、財産も男性に委ねるという徹底したものだったように思います。(このあたりは日本との違いを感じます)

数年間は二人で幸せな時間を過ごしたのですが、少しづつ男性の持病が悪化し、とうとう終日ベッドに伏せるしかないような状態にまで至ります。当然のことながら二人の間にはもう肉体的な関係は持てなくなります。で、女性はどうしたか。単なるSM的な関係であればここで二人の関係は終息に向かうでしょう。けれどもこの女性にとって主である男性は、ただ肉体的な存在ではなく、自分の存在を包容する存在であり、肉体的な衰えは二人の関係を終わらせるものではなかったのです。
彼女はなお忠実なしもべとして主であり続ける男性の看護を引き受け、それは男性の死まで続いたのです。
男性の死後、彼女は「二人で過ごした時間は私にとってはかけがえもないほど充実したものであり、私は幸福だった」と語ったとのことです。

できすぎた話と感じられるかも知れません。でも私はいまでもこの話を時折思い出します。印象的だったのは二人の関係の厳しさとお互いの愛情の深さです。


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